峰守備忘目録《ミネモリビボウモクロク》

小説家・峰守ひろかずが、自著リストや短編小説を公開しているブログです。

金沢古妖具屋くらがり堂

 金沢に引っ越してきた高校一年生の汀一(ていいち)は、店先の商品を壊してしまったことをきっかけに古道具屋「くらがり堂」でバイトをすることになるが、そこは妖怪の道具「妖具」を扱う店であり、住み込みの従業員もみな妖怪だった。同い年のクールな妖怪の少年・時雨(しぐれ)とともに働く中で、汀一は様々な妖怪や妖具の事情を知り、時雨との友情を深めていく。だが時雨は妖怪としての自分のアイデンティティに悩んでおり、汀一は汀一で人間なりの苦労が色々あって……。

 古都の茶屋町の古道具屋を舞台に、浅はかだけど気の良い人間の少年&自他に厳しく堅物な妖怪の少年のコンビが気が合わないなりに仲良く頑張る北陸放課後バディストーリー。カバーイラストは烏羽雨様です。第2巻「冬来たりなば」、第3巻「夏きにけらし」と続いており、2022年7月に出た第4巻「巡る季節」でひとまず完結しています。

金沢古妖具屋くらがり堂 (ポプラ文庫ピュアフル)

金沢古妖具屋くらがり堂 (ポプラ文庫ピュアフル)

 

 

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 妖怪の道具を扱う古道具屋「蔵借堂」で汀一がバイトを始めてはや半年。すっかり馴染んだ汀一は、友人で妖怪である時雨とともに、妖具に振り回されたり危険な妖怪に襲われたりしながら、それなりに平和な日々を過ごしていた。そんなある日、妖怪を敵視する少年が現れて……。
 妖怪を危険視し狩ろうとする少年の謎、鳴動する化物屋敷、冬の訪れとともに現れる妖怪……。年の瀬の古都で次々起こる出来事の中で、汀一と時雨はいくつもの出会いと別れを経験し、少しずつ何かを学んでいくのであった。
 軽いが優しい人間の少年と真面目で堅物な妖怪の少年、そして気のいい妖怪たちが織り成す悲喜こもごもな北陸人妖友情譚、第二弾です。 

 

 

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 金沢に引っ越してきた汀一が唐傘の妖怪である時雨と知り合い、妖怪の道具を扱う古道具屋「蔵借堂」でバイトを始めて半年余り。年が明けても相変わらず賑やかな日々を送る汀一たちのもとに、かつて幼い時雨らを見つけて保護した流浪の妖具職人・魎子が現れた。さらには元気なカワウソ・小抓も加わり、蔵借堂はいっそう賑やかになるのであった。蔵借堂の一員である少女・亜香里の過去に迫ったりしつつ、汀一たちは毎日を過ごしていくが、魎子のとある提案をきっかけに、少年たちは大きな決断を迫られることになる。

 冬から春、そして夏へと移ろっていく金沢を舞台に、少年たちの日常と成長を描いた放課後人妖友情譚、第三弾です。  

 

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 汀一が金沢に来て早一年。南国から来た元気な双子、博物館で起こる変事……。夏の金沢で次々起こる事件の中で、少年は自分自身と自分が育った場所のルーツを知り、また少しだけ前に進む。

 二年目の夏を迎えた金沢を舞台に描く北陸放課後人妖友情譚、第四弾。ひとまずここで完結となります。  

 

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